商圏分析・商圏調査のやり方がわかる!活用シーン別の調査方法
商圏分析のやり方と商圏調査の方法をご紹介します。
出店・退店分析などの店舗開発、チラシ・DM・ポスティングなどの販売促進、顧客データをつかった顧客分析の3つのシーンにおける例を元に、商圏分析と商圏調査のやり方を解説していきます。
商圏分析のやり方と商圏調査の方法
分析例1:出店候補地の簡単な分析
新店舗の候補地や物件が見つかったとき、任意の商圏サイズを設定して人口や世帯数などターゲットを集計することができます。
商圏ボリュームの把握
国勢調査データを集計すると、候補物件や候補地の商圏ボリュームがすぐにわかります。
例えば、商圏2kmには「人口」が「351,785人」いて、「世帯数」が「161,741戸」あるというような、出店可否の判断をするための統計値を簡単に得ることができます。
商圏ボリューム | |
---|---|
人口 | 351,785人 |
世帯 | 161,741戸 |
ボタン一つで候補地の分析資料作成
さらに弊社の商圏分析ソフト「TerraMapシリーズ」では、標準搭載の「Terraレポート機能」を使えば、物件の商圏分析データを簡単にレポート化することができます。 ボタンひとつでExcel形式で自動生成されますので(A4サイズ)、煩わしい資料作成の時間は大幅に短縮されます。
分析例2:将来の人口まで考えた出店分析
新規出店で気になるのは、将来もその立地でやっていけるのか、という点です。
5年後10年後に商圏内の人口構成が変わってくることを考慮せずに出店するのと、将来どのように商圏が変化するのか見据えて出店するのでは戦略と結果が変わってきます。
未来人口データを活用した商圏分析
「未来人口データ」を使えば、2045年まで5年ごとの人口を集計して商圏分析が可能です。介護事業などのシニアマーケット分析をはじめとして、将来を見据えた出店計画やマーケティングに効果を発揮します。未来人口データはTerraMap DXに標準搭載(全国・町丁目版)されています。
未来人口レポートで分析資料を出力
分析結果を簡単にレポート化することができます。
グラフや人口ピラミッドなどから、商圏における将来推計人口を把握することが可能です。
分析例1:チラシ・ポスティング配布エリアの最適化
エリアマーケティングGISを活用すると、レスポンスの高い地域へのチラシ配布が可能になります。
店舗を中心に商圏を作成
集客に折込チラシやポスティングを活用している店舗は少なくありません。
その際にチラシをどのエリアに撒けば、より効率的にターゲット層に届けることができるのか?
その答えはエリアマーケティングGISがあればすぐに出ます。
ターゲット層の多いエリアを見つけ出す
例えば、家族向けの店舗や商材を扱うお店であれば、ファミリー層の多いエリアにチラシやポスティングを撒くのが効率的です。 エリアマーケティングGISを使えば「町丁目」という細かい町の単位で、ファミリー層の多いエリアを見つけ出すことができます。 ベースとなるのは国勢調査データなので、勘に頼るより信憑性の高い分析が行えます。
簡単な操作で見積り依頼書を作成
TerraMapシリーズの基本操作で、簡単に販促エリアの指定に必要な情報を抽出できます。レスポンスの高いエリア、本当に販促を実施したいエリアだけを抽出し、販促費用の適正化にもご利用頂けます。
分析例2:年収データを活用した集客キャンペーン
年収別世帯数データを活用すると、ターゲットの年収層に応じた効果の高い商圏分析が可能になります。
年収データを選んで商圏作成
例えば、高価格帯の幼児教室の集客キャンペーン。そのチラシはどこに撒くべきか。
その際に有効なデータが年収別世帯数推計データ(年収データ)です。
年収データは、「町丁目」という細かい町の単位で「年収500~600万円の世帯数」「年収600~700万円の世帯数」「年収700~800万円の世帯数」といったことを見ることができます。
年収層に応じたマーケティングが可能です。
年収別世帯推計データ (データ項目の一部) |
---|
年収200万円未満世帯数 |
年収200~300万円世帯数 |
年収300~400万円世帯数 |
… |
年収900~1000万円世帯数 |
年収1000~1500万円世帯数 |
年収1500万円以上世帯数 |
行政界平均年収 |
※年収別世帯数推計データの一部のデータ項目
複数データをクロス集計
高価格帯の幼児教室の集客キャンペーンの場合、年収データだけではなく乳幼児のいる世帯であることも考慮する必要があります。
乳幼児(6歳未満と想定)のいる世帯と年収700万円以上の世帯比率をクロス集計することで、販促を仕掛けるべきエリアを発見することができます。
また、学習塾などの場合、最終学歴や在学者数、居住期間データなどで分析ができる「国勢調査データ その2」というデータも有効です。
年収別世帯数推計データはTerraMap DXに標準搭載(全国・町丁目版)されています。
年収レポートで商圏分析資料を作成
年収データを使用した特別な商圏分析レポートを出力することもできます。年収レポートはエリア内の収入に関する項目を見やすく帳票化されているのでそのまま提案資料にもご活用いただけます。
分析例1:自社の強いエリア・弱いエリアを分析
顧客データを地図にプロットすることで、どこからお客様が来店しているのかが見えてきます。さらに、国勢調査データと組み合わせて分析することで、どのエリアが強いのかが一目でわかるようになります。
プロット(点)による分析だけで終わらせない、町丁目などのエリア(面)による分析を行うという部分が肝になります。
顧客データのインポート
弊社の商圏分析ソフト「TerraMapシリーズ」では、顧客データをインポートして簡単にマッピングすることができます。
例えば下表のような顧客データを使って、データのインポートから地図での可視化、エリア戦略の立案まで簡単にできてしまいます。
また、来店回数や購入金額に応じた分析も可能です。
顧客データ例
名前 | 住所1 | 住所2 | 住所3 | ランク | 来店回数 |
---|---|---|---|---|---|
商圏地図郎 | 東京都 | 世田谷区 | 祖師谷2-6-21-501 | B | 32 |
商圏花子 | 神奈川県 | 横浜市 | 地図町3-2-1 | D | 21 |
商圏次郎 | 大阪府 | 淀川区 | 商圏町1-1-1 | C | 26 |
どこからお客様が来ているか
地図に顧客データを可視化することで、どこからお客様が来店しているのかが一目瞭然です。
あの競合店の近くからは来店が少ない、大きな幹線道路や河川などの商圏分断要素を越えての来店はないなど、
顧客データをマッピングするだけでもさまざまな情報が見えてきます。
しかし、プロットによる点の分析だけは不十分です。
強いエリア・弱いエリアを見つけ出す
国勢調査のデータと組み合わせることで、●丁目(町丁目)という細かいレベルで強いエリア・弱いエリアの把握が可能になります。
例えば、標準搭載の国勢調査データの「人口」や「世帯数」を母数にして「顧客率」のようなものを算出し、その数値を色分け表示し、
町丁目ごとの強弱を分析するということも簡単に行なえます。
プロット(点)による分析だけで終わらせない、町丁目などのエリア(面)による分析を行うという部分が大切です。
分析例2:店舗のカニバリゼーションを防ぐ
店舗同士で商圏が被ってしまうカニバリゼーション。新たに店舗を出店した際に、既存店の商圏と重なってしまい、自社の店舗同士で顧客を取り合ってしまう場合があります。
カニバリゼーションエリアを把握
各店舗の顧客データを地図にプロットすることで、カニバリゼーションの有無と具体的なエリアを把握することができます。
新規出店の際のシミュレーションはもちろん、店舗の統廃合や販促エリアの策定などにお役立てください。
テリトリの作成
カニバリゼーションエリアが把握できたら、各店舗のテリトリを作成するのも有効です。
チラシをまく際に、「1丁目はA店舗、2丁目はB店舗」というように棲み分けを行うのもカニバリゼーションを回避する方法の一つです。