店頭プロモーションとは?概要や取り組む手順、具体的なアイデアを解説

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自店舗の売上が低迷していると、どのようなアプローチをすれば、来店した顧客の購買意欲を刺激して購入につなげられるのかと悩む人も多いのではないでしょうか。

店舗の売上を上げるには、顧客が商品購入を決める最後の一押しとなる「店頭プロモーション」の実施をおすすめします。自店舗の顧客データや売上データを分析し、目的とターゲットに合ったプロモーション施策を選ぶことで、売上の増加につながるでしょう。

本記事では、店頭プロモーションの概要と実施手順、具体的な施策アイデアを解説します。効果的なプロモーションを知りたい人は、ぜひ参考にしてください。

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店頭プロモーションとは小売店がおこなう販促活動のこと


「店頭プロモーション」とは、主に小売店が店舗単位でおこなう販促活動です。商品やサービスの魅力を伝える「非価格主導型」と、商品価格によって顧客の購買意欲を刺激する「価格主導型」の手法があります。

来店している顧客を対象としたプロモーションであるため、商品の購入促進や売上アップにつなげやすいというメリットがあります。
下の表に、店頭プロモーションの目的と概要、施策例をまとめました。

《目的1:認知度の拡大》

目的 概要 施策例
認知度の
拡大
  • 顧客ニーズに合う商品やサービスを提供できると伝える
  • 商品の機能性や特徴、競合との差別化ポイントをアピールする
  • デジタルサイネージでの商品紹介(非価格主導型)
  • 試食・サンプルの配布(非価格主導型)
購買意欲の
促進
  • 商品の存在を知った顧客の購買意欲を刺激する施策をおこなう
  • 商品の値引き(価格主導型)
リピーターの
育成
  • 既存顧客の再来店と購入を促す施策を打つ
  • 次回来店時に有効な割引クーポンの発行(価格主導型)

地域の特徴やターゲットの属性を分析し、それぞれの店舗に適したプロモーションを展開することで、費用対効果を高められます。

店頭プロモーションの取り組み方3ステップ


店頭プロモーションは、大きく分けて3つのステップでおこないます。

  • 目的を明確にする
  • 目的・ターゲットに合わせて分析をおこなう
  • プロモーションを実施し、効果を測定する

店頭プロモーションに生かせる分析手法やデータの活用例も解説するので、目的に合わせて実践しましょう。

店頭プロモーションの取り組み方ステップ1:目的を明確にする

店頭プロモーションを実施する前に、目的とターゲットを明確にする必要があります。
目的が定まっていなければターゲットに適した施策をおこなえず、失敗を引き起こしかねないためです。

店頭プロモーションの取り組み方ステップ2:目的・ターゲットに合わせて分析をおこなう

次は、適切な店頭プロモーションをおこなうために、決めた目的とターゲットに合わせて、自店舗の現状をより詳しく分析していきます。
店頭でのプロモーションであるため、ターゲットの購買行動や属性、地域特性などを分析することが重要なポイントです。

分析手法の選び方と分析例

顧客や地域の分析手法にはさまざまな種類がありますが、ここでは目的に合わせた2つの手法を解説します。

《目的1:よく売れる商品の組み合わせを把握して店頭プロモーションに生かす》

分析手法 バスケット分析:顧客が一度に購入する商品の組み合わせを調べる手法
効果的な施策
  • 同時購入の多い商品を組み合わせてまとめ買いセールを実施する
  • 「一緒に選ばれています」などのPOPを設置し、関心を引く
  • 売場の目立つ場所に特設棚を設置し、同時購入を促す など

《目的2:需要のある地域を見つけて売上の増加を目指す》

分析手法 顧客データ分析:会員情報と購買履歴を組み合わせて、「どこに住む」「誰が」「何を買ったか」を分析する
効果的な施策
  • ターゲット層に好まれている商品のサンプルを店頭配布する
  • その地域の売上が落ちている場合、顧客データをもとに、近隣住民向けの「地域限定10%キャンペーン」を実施する

店頭プロモーションの取り組み方ステップ3:プロモーションを実施し、効果を測定する

店舗の現状分析が終わったら、結果に合わせてプロモーションを企画して、実施します。
プロモーション後は、効果測定を必ずおこないましょう。費用対効果を把握することは業務の是正に役立つため、効果測定も店頭プロモーションにおける重要なステップです。

効果測定には「コミュニケーション効果」「売上への効果」の方向性があり、おこなった店頭プロモーション施策によって、測定方法と及ぼす効果は違います。

  • コミュニケーション効果:顧客の行動から評価を決定する分析手法
    (例)店頭で商品サンプルを配布した後、来店者数の増減などから数値を算出する
  • 売上への効果:「顧客の購買意欲を刺激して、購入してもらうこと」を指す
    (例)プロモーションに反応したグループと、無反応のグループに分けて売上データを比較することで、売上に対する効果の有無を判断できる場合がある

以下の記事で効果測定についてより詳しく解説しているので、興味のある方はご覧ください。

店頭プロモーションは効果測定が難しいため注意が必要

POPや値引き、実演販売といった店頭プロモーションの場合、オンラインと違って可視化・定量化ができず、効果がわかりにくいので注意しましょう。

オフライン施策である店頭プロモーションの効果測定を正しくおこなうには、デジタル技術の導入をおすすめします。ID-POSシステムを導入すると、購買データや行動履歴データを効率的に収集可能です。

店頭プロモーションの具体的なアイデア8選

ここでは店頭プロモーションの具体的なアイデアを8つ紹介します。自店舗のプロモーション策定に役立ててください。

プロモーション 施策内容 期待できる効果
期間限定の
割引セール
新商品の販売時や特定のイベントに合わせた、期間限定割引セールをおこなう 顧客の購買意欲を刺激できる
「雨の日割」の
実施
雨の日に○○%オフなどのセールを実施。POPや接客、SNSなどで割引の存在をアピールする 記念日にちなんだ商品をアピールできるため、集客効果が上がる
イベント開催 季節ごと、または正月・クリスマス・卒業式・ハロウィンなどの行事、記念日に合わせたイベントを実施する 記念日にちなんだ商品をアピールできるため、集客効果が上がる
顧客の
誕生日特典
顧客データをもとに、該当する顧客の誕生日(もしくは誕生月)に記念割引や特別ポイントの付与といった特典をつける 顧客に特別感を与え、自社や店舗に対する好感度を上げられる
無料サンプルの
提供
商品を購入した顧客に、無料サンプルを提供する 顧客に「お得感」を与えることで、商品に興味を持ってもらえる可能性が上がる
次回用の
クーポン配布
商品を購入した顧客に対して、「定めた期間内の来店で、一定金額以上または指定商品の購入」などの条件を満たした場合に使えるクーポンを配布する 顧客のリピート買いや特定商品の販売数アップにつなげられる
バンドルセール 複数の商品をセット割引して販売する まとめ買いや購入点数の増加を狙える
口コミ・レビューの活用 顧客の口コミとレビューを収集し、POPなどを活用して公開する 好意的な口コミなどによって、顧客の購入を後押しできる

まとめ:店頭プロモーションは顧客の購買意欲を刺激する販促活動

  • 目的とターゲットを明確にすることで、コストを抑えたプロモーションができる
  • 店頭プロモーションを実施する際は、顧客データと地域特性を分析しよう
  • 効果測定をおこない、プロモーション内容や施策の組み合わせを見直すことも大切

顧客の購買意欲を直接刺激できる販促活動が、店頭プロモーションです。店舗ごとに目的とターゲットを設定できるため、コストを抑えたプロモーションが可能です。店頭プロモーションは「認知度の拡大」「購買意欲の促進」「リピーターの育成」の3つが主な目的です。

販促方法を見直したい方は、まず自店舗の顧客データや売上データといったシンプルなデータを分析して、結果を反映した店頭プロモーションをおこなってみましょう。

なお、マップマーケティングでは、地域特性を分析するためのノウハウを学べる資料を提供しています。どうぞ、こちらのページにアクセスしてみてください。

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タグ : プロモーション施策 店頭プロモーション 販促 販売促進 集客
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