「販促」は何を目的におこなうもの?広告との違いも解説
商品やサービスの提供をして売上向上を図る場合、多くの場合は販売促進(販促)計画を立ち上げてお客様となる得るユーザへの売り込みをおこないます。しかし、販促は商品を売るために必要だと理解していても、厳密に何が目的かは説明できないという人も多いのではないでしょうか。
販促という手法によって何を達成するべきなのかの定義を明確にしておけば、より詳細に販促計画を立てて効果的な案を生み出せるでしょう。そこで今回は販促を「何のために」おこなうのか目的別に解説します。
目次
「販促」はそもそも何のためにおこなうのか
販促の目的は、ターゲットユーザに対して「購買への動機付け」を直接的におこなうことです。購買への動機付けには、大きく分けて
- 新規顧客獲得
- 既存顧客のリピート
2種類のアプローチ方法があります。
まず1つ目は「新規顧客獲得」。
この目的は、自社商品やサービスを利用したことがない潜在顧客にアプローチし、店舗への来店と購買を促すこと。
2つ目は「既存顧客のリピート」です。
すでに自社商品やサービスを利用している顧客に対して、より興味関心を持ってもらうことが目的となります。
上記2つのアプローチで顧客の購買意欲を掻き立てて商品やサービスの購入を促し、売上を増やすことが販促の最も重要な役割なのです。
販促の目的別にアプローチを変えよう
販促にはさまざまな方法がありますが、目的によって適したアプローチは異なります。
自社が「新規顧客の獲得」と「既存顧客のリピート」のどちらを優先すべきかを見極め、目的に合ったアプローチ方法を導入しましょう。ここでは、各目的別に適した販売促進の方法について解説していきます。
新規顧客を獲得する販促方法
自社を認知していない、あるいは認知していても利用したことがない潜在顧客に対しては、
存在を知ってもらい興味関心を高めることを目的とした販促が重要です。
商圏内での認知度を高めるならチラシやDMの配布、チラシやDMより広範囲で販促をおこなうならWeb広告やSNS運用が目的に合った販売促進方法となります。
認知度の向上を狙うターゲット層をどこに定めるかに合わせて販促方法が変わってくるので、まずはエリアマーケティングの一環として自社商圏を分析し、「自社の影響が及ぶ商圏」を詳細に定めてから取り組みましょう。
既存顧客のリピートを促す販促方法
すでに自社を利用している顧客に対して
- もう一度利用したい
- またこの商品を買いたい
- このお店のブランドが好きだから、違う商品も試してみたい
というリピート欲求を促すには、来店利用のモチベーションを高める販促が適しています。
顧客のリピート利用を促すには、会員限定クーポンや無料サンプルの配布、試食会、実演販売といった「店舗に来て楽しめる企画」を立ち上げるのが効果的です。
また、既存顧客のリピート率を高めるには、自社を利用している顧客の年齢層や世帯・購買傾向などを分析することが大切です。会員登録やポイントカード等を上手に使って顧客データを集め、販促に活かしましょう。
知っておきたい「販促」と「広告」の違い
販売促進によく似た「広告宣伝」という用語があります。どちらも売上の向上に対して高い効果を発揮しますが、2つを混同して考える人も少なくありません。予算の組み立てなどでは、大きなくくりとして販促と広告を同一視する場合もあります。
しかし、販促を実行する際に広告と販促の違いを理解していなければ、「なぜこの販促計画をおこなうのか」という軸の部分が安定せず、良い結果を生み出しにくくなるでしょう。
販促は商品・サービスの認知、イメージアップなどが主な目的
販促は、顧客に対して商品・サービスの購買を動機付けるための行動です。販促によって顧客が自社店舗を利用することで、売上が上がるという結果に近づきます。
一方で広告とは、商品・サービスを広く人々に知ってもらうための行動です。広告が必ずしも直接的な購買に繋がるわけではありませんが、会社のイメージをアップさせたり、潜在顧客の意識に自社情報を植え付けたりすることで将来的な利用を促すという目的もあるのです。
広告宣伝で関心、販促で購買意欲の向上
チラシやノベルティグッズ、POPなどの広告宣伝は自社への関心は集められますが、広告だけで顧客が商品購入を決める判断材料となるケースはあまり多くはありません。広告で店舗へ足を運んだ潜在顧客に対して、販促によって購買意欲を高める必要があります。
広告宣伝で「人集め」をおこない、「販促」で購入を促すという連携が生まれてこそ、初めて双方が100%の効果を発揮できるのです。
まとめ:販促の目的を明確にして効果的なアプローチを
販促物を活用することは商品やサービスの購買率向上に繋がり、会社の業績にも大きな影響を与えます。しかし、販促をおこなうには、あらかじめ設定された予算を超えずに効果的な計画を立てなければならないという課題もあります。限りある経費を無駄にせず最大限の効果を生み出すには「販促をおこなって、何を達成したいのか」を明確にしておくことが大切です。
「販促の最大目標は、利用者に商品やサービスを購入してもらうことである」と販促チーム全員で共有し、より効果的なアプローチ方法を計画しましょう。