市場調査とは?「消費者の声」を企業に届ける調査の内容を解説!

エリアマーケティング
このエントリーをはてなブックマークに追加

「市場調査」と初めて聞くと、難しそうな調査を想像してしまいませんか。けれど、実はそれほど難しいことではありません。簡単にいえば市場調査とは、企業が消費者のニーズや要望を「声」として集めるためにおこなう調査です。

この記事では、市場調査でどのように消費者の声を集めるのか、市場調査とマーケティングリサーチの違いはどこにあるのかといった基本的な概念について解説します。

具体的な市場調査のやり方については以下の記事が参考になります。

客層の変化に気づいたら 既存店の商圏分析に

市場調査とは「顧客の声」を集めるということ


市場調査とは、企業の課題解決を目的にマーケティング活動で必要な情報を消費者やターゲット層、市場全体から収集・分析する調査です。
集めた「顧客の声」は、戦略や商品にフィードバックさせて売上・利益の拡大につなげられます。

市場調査では、自社の商品・サービス・製品情報を受け取った消費者が実際に感じることや求めるものについて、分析をおこないます。市場調査で得たデータには顧客の声が反映されるため、ニーズに合った施策の実施や商品開発につながるでしょう。

市場調査は2種類ある

市場調査には「定量調査」と「定性調査」があります。

定量調査は、数値で把握できるデータを収集する調査方法です。選択式のアンケート調査などがこれにあたります。集計したデータを分析することが容易で、対象者が応えやすい設問を用意できることからアンケート調査などでよく用いられる方法です。
定性調査は、数値にできない言葉や行動をデータとして収集する調査方法です。インタビューなどで調査対象者に自由な発言を促し、ヒアリングした内容を分析します。発言の背景にある要望やニーズを把握します。得たい情報や結果に合わせて、どちらの方法で調査を実施するかを決定しましょう。

具体的な調査の手法については以下の記事で紹介しています。

市場調査とマーケティングリサーチは違う


よく混同して使用される言葉に「市場調査」と「マーケティングリサーチ」があります。同じように捉えられがちな両者の違いを、ここで押さえておきましょう。

市場調査は、現在までの市場・消費者の動向を数値的に把握することです。
対してマーケティングリサーチは、現在を含め、未来の市場・消費者動向までを予測・分析することを指しています。
つまり「マーケティングリサーチ」という大きな枠組みのなかに「市場調査」という1つのジャンルがあると考えましょう。

市場調査で意識すべき3つのポイント


ここでは市場調査を実行する上で注意すべきポイントを3つ挙げます。ぜひ参考にしてください。

ポイント①市場調査の目的を明確にする

目的が不明瞭なままで市場調査を始めようとしても、必要なデータが収集できない、データの生かし方が分からないなどの問題が出てくるでしょう。

市場調査を滞りなく進めるために、「自分たちはこの調査で何を得たいのか」といった調査目的を明確にする必要があります。そのためには、現状の問題点や課題を明らかにして調査目的を設定しましょう。調査内容が深堀りできると分析結果の精度も高くなり成果を上げやすくなります。

ポイント②不都合な結果を認める

市場調査は、必ずしも良い結果ばかりが出るわけではありません。自社に不都合となる調査結果が出たとしても、事実として受け止め施策や商品に活かすことが重要です。結果から得られる改善点を効果的に使用していくと、よりよい商品やサービスの開発につながります。
不都合な結果が出ても、それが自社に対する評価なのだと真摯に受け止め改良・改善に取り組みましょう。

ポイント③仮説を立てる

市場調査の前には必ず、調査で知りたい内容に対して仮説を立てましょう。特に、定量調査を実施する前に仮説を立てておくと、データの活用方法をあらかじめ決めておけるので有効です。

仮説を立てて調査をおこない、仮説と分析結果を比較・検証し、間違っていれば別の仮説を検証するという流れを繰り返すことにより、問題が深堀りできるでしょう。
なるべく多くの立場で仮説を立てると精度も上がります。

市場調査は専門業者に頼むべき?


市場調査には、調査のノウハウや調査にかけるコストが必要になりますが、専門業者に依頼しないとできないものでしょうか。
結論からいうと、市場調査は自社でも実施可能です。自社で実施するメリットとしては、低コストで調査が実施できることが挙げられます。一方、市場調査を初めておこなう場合は、ノウハウがなく時間がかかり過ぎる、分析できる人材がいなければ的確で詳細な分析結果が出ない、などのデメリットがあります。

また、社内に一定以上の知識を持つ担当者を配置するのもおすすめの手段です。
自社である程度の知識を持った担当者を配置することで、専門の業者に依頼するまでもない市場調査をする際にその担当者に作業してもらったり、
専門業者を選定する際に、本当に依頼しても問題ないかなどを判断できるようになるでしょう。

市場調査専門の業者に依頼するメリット

専門業者に依頼するメリットは、ノウハウを持っており、リソースが蓄積されているため、効率的・多角的な調査ができることです。

デメリットは、コストがかかってしまうこと、社内の人間ではないので共通認識を作るのが難しいことなどです。市場調査に割ける予算や社内状況に応じて、どの範囲までを業者に任せるのか、バランスを調整して依頼すると良いでしょう。

まとめ:市場調査を効果的に活用しよう

  • 市場調査とはマーケティング活動で必要な情報を、消費者・ターゲット層・市場全体から収集・分析する調査
  • 市場調査実施のポイントは、市場調査の目的を明確にする・不都合な結果を認める・仮説を立てる

市場調査を有効なものにするためには、事前準備とかける費用・労力のコストについても検討する必要があります。ぜひ記事の内容を参考に、自社にとって最適な調査方法・手段を選択しましょう。

客層の変化に気づいたら 既存店の商圏分析に

タグ : エリアマーケティング 商圏分析 市場調査
このエントリーをはてなブックマークに追加